「老後は生活のしやすさを考えて、マンションに住み替えることを考えている」
「住み替えで後悔をしないために、考えておくべきポイントを知りたい」
老後は、金銭面の負担や生活の利便性を考え、マンションに住み替えることでコンパクトに生活をしたいと考えている方もいるでしょう。
この記事では、老後のマンション住み替えで後悔するケースをもとに、どのようにすれば老後の住宅負担が少なくなるかを解説しています。
最後まで読めば、住宅を住み替える際に後悔しない方法がわかり、老後の住み替えに向けて具体的にやるべきことや考えるべきことがわかります。
住み替えなどの住宅問題を解決し、安心した老後生活が送れるよう、今から対策をしましょう。
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老後にマンション暮らしをすると後悔する理由7選
老後にマンション暮らしをすると後悔する理由は、主に次の7つです。
- 初期費用が想定よりかかる
- 設備が古い場合もある
- 共益費や修繕積立金などの管理費が払えなくなる
- エレベーターがなくて不便な場合がある
- 家賃やローンの支払いが心配になる
- マンション設計が高齢者向けじゃない物件もある
- 新しい環境に住み慣れずストレスになる
マンションは、利便性が高く費用も抑えられるので、老後の住み替えとして人気ですが、デメリットを知らずに住み替えをすると後悔することになります。
まずは、マンションに住み替えることのデメリットを知り、マンションに住み替えることが、本当にご自身の老後に相応しいのかを検討する必要があるでしょう。
それでは、一つずつ具体的に解説していきます。
①初期費用が想定よりかかる
マンションへの住み替えは、想定より初期費用が高額になる場合があります。
賃貸マンションに住み替えることで必要になる費用は、月々の家賃だけではありません。
マンションを決めた際に必要な不動産会社への仲介手数料、敷金・礼金、火災保険料、前家賃などまとまった金額が必要になります。
マンションを購入して住み替えようとする場合も、年齢的に住宅ローンを組むのが難しいため、想定よりも負担額が大きくなるでしょう。
さらに、引越しにも費用がかかります。
住み替えの際に処分する家財道具の処分費用、新しいマンション生活で必要な物品の購入費用なども考慮しておかなければなりません。
どちらの場合にせよ、マンションに住み替えることで老後資金から大きな出費が発生することになります。
②設備が古い場合もある
老後の金銭的負担を抑えるために、購入価格や家賃が安いマンションを選んだ場合、マンションの設備が古いことも考えられます。
電気設備が古いことですぐにブレーカーが落ちてしまったり、電気がつかないなどのトラブルが起これば、快適に生活することは難しいでしょう。
また、排水や給水システムなどの水まわりの設備は生活に大きく関わるので、設備の状態をしっかり確認しておく必要があります。
くわえて築年数の古い物件は、消防設備や防犯設備などが脆弱な場合も考えられます。
老後を安全・快適に過ごすために、マンションの設備も必ず確認をしましょう。
③共益費や修繕積立金などの管理費が払えなくなる
マンションでは、家賃のほかに管理共益費や修繕積立金などの管理費を毎月支払う必要があります。
しかし、人件費や資材高騰による修繕費の値上がり、大規模修繕工事などによって、マンションの管理費が値上がりする恐れもあります。
初期費用を抑えて、築年数の古いマンションに住んだ場合、マンションの修繕に関わる突発的な費用が必要になることがあるので、注意が必要です。
また管理費が支払えなくなった場合、さらに住み替えを検討することになるので、老後の負担が増加します。
毎月の支払いだけでなく、突発的な出費も考慮しておく必要があるでしょう。
④エレベーターがなくて不便な場合がある
老後の生活にかかる費用をできるだけ抑えるため、低層マンションに住むことを検討している場合、エレベーターがなくて不便に感じることもあります。
低層マンションに入居を希望する多くの人が、セキュリティの観点から2階以上を希望しますが、考えておかなければならない点があります。
今は「2階ならエレベーターがなくてもさほど不便はないだろう」と考えていても、足腰が弱ってくると、階段は体に大きな負担がかかることが懸念されるためです。
また、エレベーターがあるマンションであっても、災害や点検でエレベーターが利用できないこともあることを理解しておかなければなりません。
とくに災害時には、エレベーターが使えず、迅速に階段で避難する必要があります。
足腰が弱くなったときに、エレベーターがないことで、日常生活にどれほどの負担があるのかについても考えてみましょう。
⑤家賃やローンの支払いが心配になる
収入もなく貯蓄が減る状態の中、家賃やローンで毎月の支払いを続けなければならないことは、精神的に不安が募ります。
賃貸マンションなら住み続ける限り家賃が発生しますし、マンションを購入した場合は、ローン返済のため月々の負担が生じます。
また、賃貸マンションの場合は何年かごとに契約更新の費用がかかることも考えておかなければなりません。
購入する場合、ローンの支払いが終われば月々の負担は減りますが、そもそもローンが組めるかどうかという問題や、ローンを組めたとしても毎月の負担額が大きくなることも考えられます。
とくに老後の生活を貯蓄と年金だけで賄おうとする場合、いつまでも居住費を支払い続けることは、老後の生活において大きな不安材料になるでしょう。
⑥マンション設計が高齢者向けじゃない物件もある
浴室やトイレが狭かったり、部屋ごとに小さな段差があったりするマンションは、高齢者向きではありません。
若いときは不便さを感じなかったことも、年齢とともに負担が大きくなる恐れもあります。
消費者庁がまとめた高齢者の転倒事故情報によると、65 歳以上の高齢者が自宅で転倒したという事故情報は以下になります。
- 5年間(平成 27 年4月から令和2年3月末)で275 件
- 転倒事故全体の48%
つまり、マンション設計が高齢者向きでないものは、自宅での転倒リスクも高くなるということです。
住み替え費用を抑えるだけでなく、老後の生活を安全に過ごせるよう、バリアフリーの物件を選ぶなど、マンションの設計にも配慮が必要です。
⑦新しい環境に住み慣れずストレスになる
マンションに住み替えたにもかかわらず、新しい生活環境に慣れることができず、ストレスを感じることもあります。
住み慣れた土地から離れることで、まわりの環境や地域コミュニティが変化します。
日常的に利用するスーパーや病院も、一から探さなければなりません。
動くことに負担を感じないうちは問題ありませんが、若い頃よりも行動力がなくなり、行動範囲が狭くなっているようなら、心身ともに負担を感じることでしょう。
また、今まで一軒家に住んでいた人たちにとっては、マンションの閉塞感や隣人の生活音など、マンション特有の環境に馴染めないことも考えられます。
老後にマンション暮らしをするメリット
老後にマンション暮らしをするメリットについてまとめました。
- 防犯対策が簡単
- 利便性の高い土地に住める
- 物件を自分で管理・修繕する必要がない
- ワンフロアで、段差が少ない
マンションは戸建てに比べて戸締りする場所が少ないので、防犯対策が簡単です。
さらに、オートロックやカメラ付きインターフォンなどがあるマンションを選べば、より安心感が得られるでしょう。
マンションによっては、管理人や警備員が常駐しているところもあります。
また、老後の生活を考えて物件を選ぶことで、スーパーや病院の近くなど日常生活に便利な場所に居住できることは、行動範囲が狭くなった高齢者にとって大きなメリットです。
物件の管理や修繕に関わる煩わしい手続きなどを、すべて管理会社に任せられることも魅力だといえるでしょう。
さらに、マンションはワンフロアで段差が少ないので、足腰が弱ってきた場合にも安心して過ごせるというメリットがあります。
老後はマンションと戸建てのどちらが楽?
老後はマンションと戸建て、どちらに住むのが楽なのかを考えてみましょう。
マンションと戸建ての住みやすさについて、メリットとデメリットをわかりやすく一覧にまとめました。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
マンション | セキュリティが万全 立地が良い 共用部分の掃除やメンテナンス不要 転倒リスクの軽減 | 隣人とのトラブル 管理規約がある |
戸建て | 空間が広い 制約がない プライバシーが保てる | 維持管理が必要 防犯面に不安がある |
マンションは、利便性の良い場所にある場合が多く、セキュリティやメンテナンスなどの不安要素が解消されるので、老後に住み替える選択肢として人気があります。
一方で、隣人の居住スペースと接していることから、生活音などが気になるなど、隣人とのトラブルが起こりやすいことも事実です。
また、管理規約があるため、勝手にリフォームしたりペットを飼ったりできないこともあります。
戸建てに関していえば、空間が広いので自由に過ごせますし、制約もないのでガーデニングを楽しんだりペットを飼ったりすることも可能です。
また、お隣同士がある程度離れているので、プライバシーを保ちながらある程度自由に生活できます。
ただし、自宅の維持管理を自らの責任で行う必要があるなど、面倒に感じることもあるでしょう。
老後の住まいは、ご自身がどのように過ごしたいかによって検討すると良いでしょう。
マンション住み替えに失敗しないポイント
マンションに住み替えをする場合、失敗しないポイントは次の通りです。
- 充分な資金を用意する
- 資金計画とライフプランを設定しておく
- 住み替えの時期を計画しておく
- 老後の生活における住みやすさを考えておく
住み替えには考慮すべきことが多くあり、思いつきで行動に移すわけにはいきません。
老後、マンションに住み替えようと考えている場合は、早いうちから綿密な計画を立てることが重要です。
それでは、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
充分な資金を用意する
住み替えには多くの費用がかかるため、あらかじめ充分な資金を準備しておくほうが良いでしょう。
賃貸マンションに住み替える場合、購入と比較すると初期費用は抑えられますが、毎月の家賃が必要です。
さらに、契約時には敷金・礼金、仲介手数料、火災保険加入費など、目安として家賃の4倍程度費用がかかります。
マンションを購入する場合には、まとまった金額の資金や、ローン返済に充てる資金が必要です。
どちらの場合も、引越しに関わる費用や新しい家財道具の購入、住み替えに伴う家財道具の処分などにも費用が発生することを考慮しておきましょう。
老後の生活を安定的なものにするためには、「どのくらいの資金が必要か」を明確にするとともに、予備資金も用意しておくと安心です。
資金計画とライフプランを設定しておく
マンションへの住み替えを考え始めたら、同時に資金計画とライフプランも設定しておくと良いでしょう。
収入は何歳まであるのか、年金はいつからもらうのか、住み替えをいつ頃行うのかなど、ライフプランを具体化しておきます。
まだ住宅ローンの返済が残っている場合は、収入があるうちに完済しておくのがおすすめです。
新しい住まいの購入を考えている場合は、できるだけ早い段階でローンを組み直すと負担も少なくてすみます。
また、自宅を売却して資金を作り住み替えの費用に充てることもできます。
資金計画やライフプランは、計画通りにいかないことも多いので、その都度見直し、余裕をもって住み替え計画を実行に移しましょう。
住み替えの時期を計画しておく
住み替えの時期をあらかじめ計画しておくと、住み替えがスムーズにおこなえます。
子どもが独立したり、定年退職が近づいたりといったタイミングは、あらかじめ時期を想定できるので、住み替えの計画を実行に移しやすいタイミングです。
数年前からじっくりと計画を立てることで、負担の少ない住み替えが可能になるでしょう。
また、自宅に大規模な修繕が必要になった場合も、住み替えに良いタイミング。
修繕前に売却し、その資金を住み替え費用にすることもできます。
さまざまな状況を想定しながら住み替え時期を計画し、その計画に向けて必要なことを準備していくことで、住み替えに伴う心身の負担を最低限にすることができます。
老後の生活における住みやすさを考えておく
老後の生活で住み替えたときに生活がしやすいよう、何にポイントをおくのかを考えておくことも重要です。
バリアフリーや間取りの使いやすさは、老後の生活において最も重要なポイントです。
さらに、老後は体力が落ちることも考え、スーパーや病院が近くにあるところを選ぶのも良いでしょう。
普段、自動車移動をしている場合は、免許を返納する可能性も考慮し、公共交通機関の駅が近い場所を選ぶことも視野に入れて考えることもおすすめです。
ご近所まわりの環境も、あらかじめ知っておくことで、いざ住み替えを行ったとき、環境に素早く順応できるでしょう。
住み慣れた家が楽|リースバックを検討
老後、マンションに住み替えることについて解説してきましたが、「やはり住み慣れた家が一番!」「老後も今の家に住み続けたい」と考える人も多いことでしょう。
今の家に老後も住み続ける場合は、自宅を住みやすくするため、バリアフリーにするなどの工夫が必要です。
ですが費用を抑えながら充実した老後生活を送るためには、ある程度まとまった資金が必要です。
そのような場合は、リースバックを検討すると良いでしょう。
リースバックとは、自宅を売却し、月々の家賃を支払いながら自分の家に住み続けられる方法です。
一般的な売却とは違い、比較的すぐに資金を手に入れられ、しばらくはそのまま住み続けられるため、慌てて引越す必要もありません。
住み替え場所や引越し、かかる費用など、住み替えについて決めなければならないことのタイミングをずらせるのもリースバックの魅力です。
現在の家に住み続けることも含めて、老後の住まいに関する選択肢が増やせます。
リースバックについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
賃貸マンションに住み替えた場合のメリット
現在戸建てに住んでいる人が、賃貸マンションに住み替えた場合のメリットをあげてみました。
- コンパクトに暮らせる
- 光熱費などが抑えられる
- 管理が楽
- 再度引越しをすることも可能
賃貸マンションに住み替えた場合、戸建てよりも居住空間がコンパクトになるため、掃除や片付けにかかる時間が節約でき、光熱費も抑えられる可能性があります。
また、共用部の掃除やメンテナンスなども管理会社が行うため、自宅の管理が楽になるでしょう。
さらに、賃貸マンションに住み替えることで得られる最大のメリットは「何度でも住み替えができる」こと。
賃貸マンションであれば、環境に不便を感じた場合や、家族形態が変化した場合、その時々の状況に合わせて何度でも住み替えられます。
もちろんある程度の費用は必要ですが、住み替えのためにマンションを購入することと比較すれば費用が抑えられ、自由度も高いことが魅力といえるでしょう。
賃貸マンションに住み替えた場合のデメリット
一方、賃貸マンションに住み替えたときにデメリットだと感じられるのは、次のような場合です。
- 管理規約がある
- 管理費や駐車場代、毎月の家賃負担がある
賃貸マンションには管理規約があるため、ペットが飼えなかったり、勝手にリフォームができなかったりという制約があります。
ペットと一緒に住むには、「ペット可」のマンションを探す必要があります。しかし、家賃や条件を考えると、希望に合致する物件は少なくなるでしょう。
また、毎月支払う家賃や管理費などの負担があることは、収入が少なくなる老後において不安要素になることがデメリットとなります。
老後の住み替えは計画的に!失敗しない生活をしましょう
この記事では、老後の住み替えでマンションを選択する場合に考えておくべきポイントについて解説しました。
結論として、定年後に世帯の収入が少なくなることを早いうちから想定し、老後に必要な資金を作っておくことが重要です。
住み替え先には、戸建てやマンションなどの選択肢があり、さらに購入と賃貸どちらを選ぶかも決めなければなりません。
住み替えは、メリットだけではなくデメリットも多いので、失敗をしないように綿密な計画を立てましょう。
老後の生活には、充分な資金も必要ですので事前に準備を進めましょう。
また、手元にある程度の資金があれば、そのお金の使い道について、住み替え計画も含めたライフプランをより具体的に考えることが可能です。
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