リースバックとは、自宅を売却してもそこにそのまま住み続けられる新しい資産活用法です。売却後も賃貸借契約を結ぶことで、現在の住まいをそのまま利用できます。
まとまった売却代金を一時金として手に入れる事ができ、今までの生活スタイルを変えずに将来的な転居や再購入する事も可能で、様々なメリットがある一方で注意しなくてはいけないポイントも多数あります。
リースバックの利用を検討されている方の中には、以下のような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
「リースバックで将来的に家賃が払えなくなったらどうなるの?」
「強制退去させられることは現実的にあるのか?」
結論…リースバックで家賃が払えない場合は、強制的に退去させられます。
ですが、すぐに退去させられるわけではありません。
本記事では、家賃を払えなくなった場合どうすべきかということや、強制退去までの流れについてご紹介いたしますので是非参考にしてください。
ハウスマッチならあなたのライフプランに合わせて柔軟にご提案いたします!
お客様担当者情報
株式会社NGU 代表取締役 川口隆太 | |
加盟団体 | 公益社団法人 全日本不動産協会 公益社団法人 不動産保証協会 公益財団法人 東日本不動産流通機構 |
契約数 | 464件 |
現地調査 | 571件 |
リースバック契約率 | 81%以上 ※現地にて本査定を行ったお客様からの割合 2024年9月現在 |
細かく丁寧なサポートを行います。
必ず現地に赴き、隅々までリサーチをした上で、お客さまの資産が最大化される御提案を行います。
リースバックとは?
リースバックとは、所有している不動産を一旦売却し、売却後に賃貸契約を結んでその家に住み続ける方法です。
不動産を売却することでまとまった資金を得られ、これまでの家にそのまま住み続けることができます。
毎月家賃を払い続けることになりますが、引っ越しを行う必要がないなど、資金調達の方法としてはメリットが多く、おすすめの手段です。
家賃が払えない場合はどうなる?強制退去までにやらなければならないこと
もし、何らかの事情で家賃が支払えない場合、一ヶ月程度なら滞納した分もまとめて払えば問題はありませんが、もし、2ヶ月連続で家賃を滞納した場合、何らかの対応や連絡が必要です。
基本的に、リースバックの家賃が払えなくなった場合には、内容証明郵便の通知が届きます。
内容証明郵便とは、家賃保証会社からの催促に応じない場合に届く書類で、滞納している金額や支払い期日などが記載されています。
もしこのような状況になった場合には、以下の対応方法があります。
- 滞納した家賃を支払う
- リースバック業者に相談する
ここでは、それぞれの対応について解説します。
滞納した家賃を支払う
何らかの理由で家賃を滞納したのであれば、その分の家賃を支払えば問題は解決します。
基本的に、家賃は1~2ヶ月程度の滞納ならばその滞納分を支払えば問題はありません。
ただし、3ヶ月以上滞納が続く場合には、民法上賃貸借契約の解除が可能になり、不動産会社側から退去命令を出される場合があります。
遅延損害金が加算されるケースもある
リースバック契約で決められた毎月の家賃が指定された期日までに支払われない場合には、遅延してしまった日数分の遅延損害金が加算されてしまう可能性が高いです。
基本的に、督促された際に家賃を支払う場合には、遅延損害金が請求されるケースは少ないですが、訴訟されてしまうと、遅延損害金が加算されて請求される可能性があります。
リースバック業者に相談する
すぐに家賃を支払えない場合は、事前にリースバック業者に相談することも一つの手です。
対処法や解決策を提案してもらえる可能性があります。
ですが、基本的には家賃の支払いに関しては、保証会社とのやり取りとなるため、実際にはあまり介入できるリースバック業者は多くありません。
特に、保証会社の引き落とし日などを事前に確認せずに契約が進み、後にトラブルとなるケースも多いため注意しましょう。
保証会社の引き落とし日を確認せずに契約を行った。
しかし、引き落とし日が給料日よりも前であったことが契約後に判明。
家賃を支払うことができず、保証会社とのトラブルに発展。
引き落とし日は、契約前に必ず確認するようにしましょう。
強制退去
内容証明郵便の通知が届いて3ヶ月以上家賃を支払えない場合には、リースバック業者から契約解除通知が届き、強制退去が行われます。
万が一強制退去を言い渡されても、すぐに退去して家を渡さなければならないというわけではなく、退去に向けた準備期間として6ヶ月間が設けられます。
しかし、家賃の支払いを滞納してしまったり、強制退去を言い渡されたりしてしまうと、不動産の買い戻し権利がなくなってしまうリスクがあるので注意してください。
家賃が払えず連絡を怠ってしまうと、強制執行が行われてしまいます。
家賃が払えず、保証会社連絡からの再三の連絡を無視してお金の資金繰りをしていたリースバック利用者が強制執行を受けるという事例がございました。
ですが、債権者からの連絡などに対応するなど、誠意を持って対応すれば最悪の事態は免れられますので、きちんと対応することをおすすめします。
リースバックの家賃が払えなくなる理由
リースバックの家賃が払えなくなる主な理由として、以下の4つが挙げられます。
- 急なリストラなどで仕事が無くなる
- 病気や事故、親の介護
- 家賃が高く収入に見合っていない
- 売却で得た資産が少ない
それぞれの具体的なケースや対処法について解説します。
コロナウイルスに感染し、働けなくなってしまった人が家賃を払えなくなってしまうケース
特に、日当制で働いている人などが、2週間働けなくなったことで急に給料がなくなってしまい、家賃を払えなくなってしまうケースは非常に多いです。
そのため、リスクをよく理解した上でリースバックの利用を検討しましょう。
リストラ
リストラによって収入が得られなくなり、家賃を払えなくなるケースは十分に考えられます。
また、リストラではなく、転職や降格によって給料が下がってしまい、リースバックの家賃が払えなくなるケースも考えられるでしょう。
いずれも突然起きることであるため事前の対策は難しいですが、いつ何があっても良いように、生活費を数か月先まで確保しておくようにしましょう。
病気
病気や事故などによって、リースバックの家賃が払えなくなってしまうケースもあります。
本人が病気や事故に遭ってしまうと、仕事をすることができない上に入院費や治療費などのコストがかかってしまい、家賃の支払いが難しくなります。
また、親の介護をしなければいけない状態についても、仕事に専念できずに離職してしまうケースがあり、家賃の支払いが難しくなってしまうでしょう。
リストラされるケースと同様、貯金をしておいたり、病気になったときの保険に加入しておいたり、突然の事態に対応できるようにしておきましょう。
家賃が高い
もし、リースバックで得た金額の一部を家賃の支払いにあてようとしているのでしたら、毎月家賃を払っていけるのか、金額の確認は必須です。
ですが、リースバック後の家賃は売買代金に比例するので安くなるケースの方が多い傾向にあります。
また、家賃においては複数のリースバック業者に相談することで、多少抑えられるケースがあります。
リースバック会社により、買取価格や期待利回りが異なるため、柔軟に対応してくれるような業者であれば、相場よりは高いものの、無理のない家賃で対応してくれるケースがあります。
売却で得た資産が少ない
リースバックによって得られる売却資金は、同じ物件を売却したときの相場よりも低くなる傾向があります。
そのため、リースバックで得られる金額を家賃にあてようとしても、足りなくなってしまうケースがあるのです。また、リースバックで得た資金を生活費や教育費などに使用すれば、当然家賃にあてられる費用は少なくなります。
そのため、リースバックで得た資金をそのまま家賃にあてるとは考えず、しっかりと別の収益源を確保しておきましょう。
リースバックの家賃滞納から退去までの流れ
リースバックの家賃滞納から退去までの流れについては、以下のとおりです。
- 借主への督促
- 内容証明郵便の通知
- 契約解除通知
- 退去
それぞれの項目で具体的にどのようなことを行うのか、以下で解説します。
借主への督促
リースバックの家賃を滞納してしまうと、まず借主に督促が行われます。
督促が行われてからすぐに家賃を支払えば問題ありませんが、すぐに支払うことが難しい場合には、期限を決めていつまでに支払えるかを伝えましょう。
借主への督促を無視してしまうと大きなトラブルにつながる可能性があるので、必ず何かしらのアクションを起こしてください。
内容証明郵便の通知
リースバックの家賃滞納が続いてしまうと、内容証明郵便が通知されます。
内容証明郵便の通知の目的は、裁判を行う際に督促していたという記録を残すためです。
内容証明郵便が通知されていた場合、仮に裁判に発展した際に「督促をされていたにも関わらず支払う意思を見せなかった」として、借主側が不利になります。
契約解除通知
リースバックの家賃滞納から3ヶ月が経過してしまうと、契約解除通知が出されてしまいます。
契約解除通知は、文字通り契約を強制的に解除する内容が記載されており、契約解除通知にも応じない場合には、裁判(明け渡し訴訟)へと発展してしまう可能性が高いです。
明け渡し訴訟の費用は、訴えられた借主が負担するという条件が一般的なので、裁判になる前に退去しておくのが無難です。
退去
契約解除となり強制退去が言い渡されたら、スムーズに退去の用意をしなければなりません。
当然、次に住む家の引っ越し費用や新居の敷金礼金等のまとまった資金が必要になります。
リースバックの家賃が支払えなくなる前にやるべきこと
リースバックの家賃が支払えなくなりそうな状況に陥ったら、以下の2つの方法を検討してください。
- リースバック会社に相談する
- 住宅確保給付金を利用する
それぞれの方法でどのように解決できるのか、解説します。
リースバック会社に相談する
リースバックの家賃が支払えなくなる前に、リースバック会社に相談しましょう。
病気やリストラなど、急な出費や収入の減少で支払いが難しい場合、リースバック会社によっては支払いを待ってくれるケースもあります。
しかし、相談する際には、いつまでに家賃を支払えるのかを約束しておかなければいけません。
住宅確保給付金を利用する
上述した何かしらの正当な理由で収入が減少し、家賃の支払いが難しい場合、行政から補助を受けられる可能性があります。
それが、住宅確保給付金です。
住宅確保給付金とは、リストラや収入の低下などによって家賃が支払えない人を対象に、自治体が家賃支払いの支援をしてもらえる制度です。
申請が通れば、原則として3ヶ月間は自治体から家賃の一部を支払ってもらえます。
各自治体によって、住宅確保給付金の利用条件が異なるので、事前に確認をしておきましょう。
リースバックを契約する前に確認するべきポイント
リースバックを契約する前に以下のポイントを確認しておきましょう。
- 無理のない契約内容かどうか
- 他の資金調達方法と比較する
上記のポイントを明らかにしておくことで、リースバックに関するトラブルを防げる可能性があります。
以下で、なぜそれぞれのポイントを確認しておくべきか、解説します。
リースバックを行う理由は様々ですが、ライフプランに合わせて、家賃を判断することが重要です。
例えば、この先数十年と住むわけではない高齢の方であれば、少し家賃が高くても売買代金を引き上げるほうが良いですし、逆に数十年と住むつもりの方であれば、売買代金は低くても家賃を抑えるほうが良いでしょう。
このように、ライフプランによってどれくらいの家賃が良いのかは大きく変わります。
リースバックの利用を検討する際は、まずライフプランを考えることから始めましょう。
ハウスマッチではお客様のライフプランに合わせて柔軟に売買代金と家賃をご提案致します!
無理のない契約内容かどうか
リースバックを契約する前には、無理のない契約内容かどうか確認をしておきましょう。
契約した家賃が高すぎてしまうと、毎月の家賃支払いが厳しくなってしまい、滞納してしまうリスクが高くなります。
家賃の支払いに不安がある場合には、売却時の価格を下げると良いでしょう。売却時に受け取れる金額は低くなりますが、家賃も低くなる可能性があります。
事前に契約内容を確認し、滞納せずに支払い続けられるか確認しておきましょう。
他の資金調達方法と比較する
リースバックを契約する前には、他の資金調達方法と比較をすることが大切です。
資金調達方法は、リースバック以外にも、金融機関のローンや売却などの方法があります。
状況やどれだけの資金を調達したいかなどによって、人それぞれ適した資金調達方法は異なります。
まずは、他の資金調達方法とも比較した上で、リースバックの利用を検討するようにしましょう。
リースバックの家賃が払えない場合はまず相談
今回は、リースバックについて知りたい方に向けて、リースバックの家賃が払えなくなる理由やリースバックを契約する前に確認するべきポイントを紹介しました。
リースバックの家賃が払えなくなった場合については、以下の対応方法があります。
- 滞納した家賃を支払う
- リースバック業者に相談する
- 退去
基本的には、支払えなくなってからではなく、支払えなくなる可能性を感じたらすぐに相談してください。
また、リースバックを契約する前に確認するべきポイントを把握しておくと、滞納のリスクを減らせます。