親を施設に入れたいがお金がない場合は?対処法や費用を軽減できる制度を紹介!

「親を施設に入れたいがお金がない場合の対処法は?」

「介護施設はどれだけ費用がかかる?」

上記のように、親の介護で悩んでいる方はいるのではないでしょうか。

介護施設の費用は、施設によって費用は異なりますが、思ってた以上に費用がかかるものです。

今回は、「親を施設に入れたいがお金がない時の対処方法」や「介護施設の費用」などについて解説していきます。

これから介護施設の利用を検討している方は、参考にしてください。

目次

介護施設はどれだけ費用がかかる?

介護施設の費用は、施設の種類によって費用が異なります。

ここでは、介護施設の費用の内訳と施設の種類について紹介していきます。

介護施設の種類

介護施設には以下の種類があります。

公的施設
  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設(老健)
  • ケアハウス
  • 介護医療院

公的施設とは、国・地方自治体といった公的団体が運営している介護施設です。

介護度が高い低所得者など、社会福祉の視点で支援すべき人を重点的に支える施設となります。

利用料金は、民間施設より公的施設のほうが安くなりますが、料金が低めであることから人気があり、入所までに時間がかかることがあります。

民間施設(有料老人ホームなど)
  • 有料型住宅老人ホーム
  • 介護付き有料老人ホーム
  • 健康型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • グループホーム

民間施設とは、民間の企業が運用している施設のことを指します。

民間施設は、「公的施設」に比べて待機することなくスムーズに入所できますが、料金は公的施設よりも高くなります。

また、公的施設は入所までに時間がかかることから、公的施設を利用できるまでは、民間施設のサービスを利用するという方も多いようです。

このように介護施設は大きく分けて、「公的施設」「民間施設」の2種類があります。

介護施設の費用の内訳

介護施設の「公的施設」と「民間施設」の費用相場を紹介していきます。

「公的施設」の費用の内訳は以下になります。

種類初期費用月額費用
特別養護老人ホーム(特養)不要約9万円~13万円
養護老人ホーム不要0円~14万円(前年度の収入などによって決まる)
介護老人保健施設(老健)不要約7万円〜14万円
ケアハウス0~30万円
全国平均37.4万円
全国平均は約11万円
介護医療院不要約2万円~5万円

上記のように「公的施設」は公的な介護施設であるため、一時入居金などの初期費用は必要ありません。

必要な費用は、毎月の介護サービス費と生活費になります。

「民間施設」の費用の内訳は以下になります。

種類初期費用月額費用
有料型住宅老人ホーム約60万円~80万円約10万円~14万円
介護付き有料老人ホーム0~数百万円約15万円~35万円
健康型有料老人ホーム0~数千万円約10万円~40万円
サービス付き高齢者向け住宅約20万円約17万円
グループホーム約5万円~20万円約15万円〜20万円

「民間施設」は初期費用や一時金が必要になり、施設によって金額の幅もあります。

また、月額費用も「公的施設」に比べると割高になります。

民間施設は、「介護サービスの有無」「部屋の広さ」「立地」「働いているスタッフの人数」などで費用が高くなる傾向があります。

このように、「民間施設」より「公的施設」の方が費用負担が少ないので、負担を少なく介護施設を利用するなら「公的施設」がおすすめになります。

親の介護費用は誰が払う?

親の介護費は、親自身が支払うのが一般的です。

親が支払うのが難しい場合は、子供が負担するケースもあります。

高齢者世帯は、老後に向けて貯蓄しているケースが多く、介護費用は貯蓄と年金から支払える方が多いです。

なので、親の資産や貯蓄を把握しておき、介護が必要になった際は、そこから支払うようにしましょう。

親に貯金がある場合は、子供は自分の生活があり、自身の老後のために貯蓄しなければならないので、子供が介護費を負担する必要はありません。

このように、介護費用は親自身が負担するのが一般的になります。

介護施設に入りたいけど、お金がない場合の対処法については次で紹介していきます。

親を施設に入れたいがお金がない時の対処方法

親を施設に入れたいがお金がない時の対処方法は以下の通りです。

対処方法
  • 費用の安い老人ホームを探す
  • 生活保護を受給する
  • リースバック
  • リバースモーゲージ

それぞれの対処方法について紹介していきます。

費用の安い老人ホームを探す

介護施設の中でも比較的低額なのが、「公的施設」の特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院です。

それぞれの施設の入居条件は異なりますが、入居の際に一時金が不要なことが多く、月額の利用料も抑えることができます。

中でも、特別養護老人ホームには、所得に応じた利用負担軽減制度があり、所得が低い人は利用料の負担を少なくすることも可能です。

ただし、利用料を抑えられることから人気があるので、入居待ちの場合があるので注意するようにしてください。

このように、費用を抑えられる介護施設を選ぶことも対処法の一つになります。

生活保護を受給する

生活するのも厳しい場合は、生活保護を申請することも一つの手段です。

生活保護を受給している場合は、介護保険料を納める必要はなく、生活保護受給者で要支援や要介護の認定を受けた方は、介護施設の利用料も支払う必要がありません。

しかし、介護保険の対象外のサービスを利用する場合は、全額自己負担となるため注意が必要です。

このように、生活するのも厳しい状況の場合は、生活保護を受給して介護施設に入所することもできます。

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、所有している不動産を担保に介護に必要な資金を借り入れることができるサービスです。

リバースモーゲージを利用中でも自宅に住み続けることができるので、生活環境を変えることなく介護資金を得ることができ、借入人が死亡したときに担保となっていた不動産を処分し、借入金を返済する仕組みです。

高齢者向けの貸付制度として需要があるサービスになり、今は自宅を手放したくないという方に向いている現金化の方法です。

リバースモーゲージを扱っている業者や物件の価値によっても融資限度額が異なりますが、介護資金を捻出することが可能です。

このように、介護施設の費用をリバースモーゲージを利用して資金を確保することも対処法になります。

リースバック

リースバックとは、所有している不動産を売却して資金を得ることができ、売却後は、賃貸借契約を結ぶことで従来どおり住み続ける方法になります。

リースバックのメリットは最短1週間でまとまった資金を得ることができ、介護資金に充てることができます。

また、売却した家は、家賃を払うことで住み続けることも可能で、自宅に住み続ける介護方法を選ぶ場合にもおすすめです。

このように、親が不動産を所有している場合はリースバックを利用するのも一つの対処法になります。

介護費用のためにまとまった資金を調達したい方はリースバックもおすすめ

リースバックは、所有不動産を売却することで、最短1週間程度で資金の調達が可能です。

また、売却後も賃貸として住み続けることが可能です。

介護費用の負担を軽減できる制度

介護費用の負担を軽減できる制度は以下の通りです。

介護費用の負担を軽減できる制度
  • 介護保険の負担限度額認定制度
  • 高額介護サービス費制度
  • 高額介護合算療養費制度

それぞれの制度について解説していきます。

介護保険の負担限度額認定制度

介護保険の負担限度額認定制度とは、介護保険施設を利用した際にかかる費用を軽減する制度のことです。

一般的に介護保険施設に入居した際にかかる費用のうち「食費・居住費」は全額自己負担になります。

しかし、「負担限度額認定制度」は、条件を満たすことで介護保険施設を利用する際の居住費・食費を軽減できます。

「負担限度額認定制度」の要件
  • 本人を含む世帯全員が住民税非課税であること
  • 預貯金の要件:配偶者がいる場合は2,000万円以下 
           配偶者がいない方の場合は、預貯金額などが1,000万円以下

「介護保険の負担限度額認定制度」は全ての人が受けられるわけではなく、所得と預貯金等の要件があります。

上記の要件を満たせば、介護保険の負担限度額認定制度を利用できます。

このように、介護保険の負担限度額認定制度の要件を満たしている方は、介護費用の負担を軽減できます。

高額介護サービス費制度

高額介護サービス費制度とは、介護費用の自己負担額が上限を超えると、返還される制度です。

公的介護保険サービスの自己負担額は所得に応じて1〜3割と定められており、2割負担の方が1万円で訪問介護を利用した場合、自己負担額は2,000円になります。

しかし、日常的に介護保険サービスを利用していると、自己負担の金額が膨れ上がっていくのが現実です。

そんな、毎月かかる介護費の自己負担額の合計が高額になったとき適用されるのが「高額介護サービス費制度」です。

個人の所得や世帯所得によって負担額上限が決まり、それを超えた金額が介護保険から支給されます。

このように、「高額介護サービス費」の制度を利用することで、高額になった介護費の負担を軽減できます。

高額介護合算療養費制度

「高額介護合算療養費制度」とは、医療保険と介護保険における1年間(毎年8月1日~翌年7月31日)の自己負担の合計額が高額な場合に、自己負担を軽減することができる制度です。

限度額については、以下のように医療保険の制度や収入などによって異なります。

75歳以上 70~74歳70歳未満
介護保険+後期高齢者医療介護保険+被用者保険または国民健康保険
年収約1,160万円~212万円212万円212万円
年収約770~約1,160万円141万円141万円141万円
年収約370~約770万円67万円67万円67万円
~年収約370万円56万円56万円60万円
市町村民税世帯非課税等31万円31万円34万円
市町村民税世帯非課税 34万円
(年金収入80万円以下等)
19万円19万円
出典:厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」

上記のように定められた限度額を超えて介護費は返還されるので、介護費が高額になった場合は必ず申請するようにしてください。

まとめ

今回は、「親を施設に入れたいがお金がない場合の対処法」について紹介してきました。

親の介護費用を捻出するための対処法は以下の通りです。

親を施設に入れたいがお金がない場合の対処方法
  • 費用の安い老人ホームを探す
  • 生活保護を受給する
  • リースバック
  • リバースモーゲージ

費用の負担が少ない「公的施設」の介護施設は、人気のため入所まで時間がかかることがあるので注意するようにしてください。

対処法の中でも不動産を所有している場合は、リースバックやリバースモーゲージを利用することで短期間でスムーズに資金を調達することができるのがおすすめです。

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