不動産担保ローンとは?メリット・デメリットや活用例についても徹底解説

不動産担保ローン

この記事では「不動産担保ローン」について紹介していきます。

不動産担保ローンは、不動産を担保にして、お金を借り入れることができる金融商品です。

他にも「不動産担保ローンのメリット・デメリット」や「不動産担保ローンの活用例」についても解説します。

ぜひこの記事を参考に、不動産担保ローンについて理解を深めてください。

ハウスマッチのバナー画像
目次

不動産担保ローンとは?

不動産担保ローンとは?

不動産ローンとは、建物や土地などを担保にお金を借りることができる金融商品を指します。

契約者本人が所有している不動産はもちろん、購入予定の不動産や法人名義の不動産なども担保にすることが可能です。

不動産ローンでは、担保している不動産の価値や契約者本人の信用度を総合的に判断して審査を実施してきます。

一般的なローンに比べて、低金利で借入ができ、資金使途は自由なので、自由度が高いローンといえます。

不動産担保ローンを利用するメリット

不動産担保ローンを利用するメリット

不動産担保ローンを利用するメリットについて、以下の4つを紹介します。

  • 融資限度を高く設定しやすい
  • 返済期間を長く設定できる
  • 資金使途の自由度が高い
  • 金利が低い

融資限度を高く設定しやすい

不動産担保ローンは価値が高い不動産を担保にしているので、融資限度を高く設定しやすいメリットが挙げられます。

ビジネスローンやカードローンでは、借入金額の上限は1,000万円前後に設定されていることが多く、大きな資金が必要な場合には不向きといえます。

一方、不動産ローンでは、担保としている不動産によって異なりますが、億単位の借り入れすることも可能です。

返済期間を長く設定できる

不動産ローンでは、返済期間を長く設定できるので、月々の返済額を抑えることができるメリットがあります。

金融機関によって異なりますが、不動産ローンでは最長35年の返済期間を設定しているのに対して、無担保ローンでは返済期間が長くても10年程度です。

資金使途の自由度が高い

不動産ローンは、資金使途の自由度が高いメリットがあります。

教育ローンや自動車ローンなどは資金の使い方が決められていますが、不動産ローンは資金の使い方に縛りがありません。

ただし、法人向けと個人向けでは資金使途の制限が異なるケースもあるので、あらかじめ注意が必要です。

金利が低い

不動産ローンは、金利が低いメリットがあります。

金融機関によって異なりますが、無担保ローンの金利目安は年率4%〜15%で、不動産ローンでは年率2%〜10%になります。

不動産担保ローンを利用するデメリット

不動産担保ローンを利用するデメリット

不動産担保ローンを利用するデメリットについては、以下があります。

  • 融資実行までに一定期間が必要
  • 不動産を失うリスクがある
  • 諸費用が発生する
  • 資産価値の低い不動産は担保にできないケースがある

それぞれのデメリットを解説します。

融資実行までに一定期間が必要

不動産担保ローンでは、融資実行までに一定期間が必要になるデメリットがあります。

多くの審査基準をもとに判断する必要があるためです。

契約者の返済能力を調べるのはもちろん、担保にしている不動産の評価も行う必要があるので、ある程度の期間がかかります。

また、金融機関や不動産の状態などによっても融資実行までの期間が異なるので、余裕をもったスケジュールで審査を受けるようにしましょう。

不動産を失うリスクがある

不動産担保ローンでは、ローンの返済が滞ってしまうと、担保にしている不動産を強制的に差し押さえられてしまうリスクがあります。

その際に、担保にしている不動産を売却しても残債が残ってしまう場合には、債務者が返済を続けなければいけません。

ハウスマッチのバナー画像

諸費用が発生する

不動産担保ローンでは、不動産を担保にする必要があるので、借り手は以下の費用を負担する必要があります。

  • 登記費用
  • 印紙税
  • 事務手数料
  • 火災保険

それぞれの諸費用を紹介しますので、これから不動産担保ローンの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

登記費用

不動産担保ローンでは、担保となる不動産に抵当権や根抵当権などの担保権を設定するために、登記費用がかかります。

抵当権の設定にかかる登録免許税は、借入金額の0.4%になります。

また、抵当権の設定は専門的な手続きが必要となり、司法書士に依頼するのが一般的です。

その際にかかる司法書士報酬は、約5〜10万円となります。

印紙税

印紙税は、不動産担保ローンの借り手と貸し手の間で締結する契約書「金銭消費貸借契約書」に貼り付ける収入印紙のことです。

金銭消費貸借契約書は、課税文書とされているので、収入印紙を貼り付けて納税することが必要になります。

印紙税の金額は、不動産担保ローンの金額によっても異なります。

事務手数料

不動産担保ローンの事務手数料は、貸し手の金融機関に支払う手数料です。

金融機関によって支払い方法やタイミングは異なりますが、事務手数料を差し引いて借り手の銀行口座に送金するケースが多くみられます。

事務手数料の計算方法は、借入金額に対しての割合にしたり、固定の金額が設定されていたりなど幅広くあるので、契約前には確認をしておきましょう。

火災保険

不動産担保ローンで担保にしている不動産は、火災保険に加入する必要があります。

ただし、火災保険加入を必須条件としているかどうかは、金融機関によって異なります。

また、火災保険に質権を設定する必要がある場合もあるので、契約前に確認をしておきましょう。

資産価値の低い不動産は担保にできないケースがある

不動産担保ローンでは、資産価値の低い不動産は担保にできないケースがあります。

資産価値の低い不動産の特徴として、老朽化した建物や災害リスクの高い立地にあるなどが挙げられます。

万が一、借入時に担保としている不動産の価値が下がってしまった場合には、追加担保が請求されてしまいます。

不動産担保ローンの審査基準

不動産担保ローンの審査基準

不動産担保ローンの審査基準について、以下2つを解説します。

  • 返済能力・信用度
  • 不動産の資産価値

返済能力・信用度

不動産担保ローンの審査基準では、申込者の返済能力や信用度を審査します。

個人で審査を行う際には、ある一定の安定収入があることが重要な判断基準となります。

法人の場合だと、事業の安定性や事業計画の将来性などが審査されていき、赤字決算だったとしても、担保価値が高いと審査に通る可能性があります。

しかし、過去にローンの返済で滞納があったり、他社からの借入が多いなどの場合には、審査に通らない可能性が高いです。

不動産の資産価値

不動産担保ローンでは、担保としている不動産の資産価値も重要な審査対象になります。

金融機関や融資条件によっても異なりますが、担保としている不動産評価額に応じて融資可能額が算出され、不動産評価額の60%~80%が融資可能額となるケースが多いです。

金融機関によって評価方法や評価基準は異なるので、審査を通りやすくするためにも、事前に調査しておきましょう。

不動産担保ローンを利用する流れ

不動産担保ローンを利用する流れ

一般的な不動産担保ローンを利用する流れについては、以下のとおりです。

  • 相談
  • 申込み
  • 審査
  • 契約

不動産担保ローンを利用するには、金融機関にネットや電話で予約を行い、相談する必要があります。

申込みをする際には、本人確認書類や過去数年分の収入確認書類も準備しておきましょう。

審査では、住民票や納税証明書などの市役所に提出する書類以外にも、事業計画書の提出が求められるケースもあります。

審査結果が問題なければ、契約を行うことができ、その際には、実印や印鑑証明書、その他証明書類が必要になります。

不動産担保ローンの活用例

不動産担保ローンの活用例について3つを解説します。

  • リフォーム資金
  • 開業資金
  • 運転資金

リフォーム資金

不動産担保ローンは、リフォーム資金として活用されているケースが多く見られます。

無担保で借りることができるローン商品もありますが、リフォームする規模が大きく、多額の資金が必要となる場合には、審査が通りづらくなってしまいます。

不動産ローンは多額の費用を借入できるので、大規模なリフォーム資金として活用可能です。

開業資金

開業資金は、一般的なローンでは実績がなく収益の見通しが不透明になりやすいので、審査に通らないケースが多いです。

一方、不動産担保ローンでは、申請者の返済能力・信用度と担保としている不動産の価値、事業の将来性などを踏まえて総合的に判断するため、開業資金でも審査が通りやすい傾向があります。

運転資金

不動産担保ローンでは、事業の運転や事業所の移転などで資金が必要な場合でも、活用可能です。

不動産ローンを活用して資金繰りが厳しい時期を乗り越えたり、キャッシュフローの改善などをしたりする企業も多く見られます。

不動産担保ローンについて理解を深めよう!

不動産担保ローンは、担保が高額なだけあって有利な融資を受けやすい反面、場合によっては不動産を失ってしまうというリスクがあります。

そのため、利用する際には十分な返済計画を練り、リスク回避を念頭に置くのが肝要です。

開業資金やリフォーム資金として利用する場合、まずは返済プランを考えてから利用することをおすすめします。

目次