家を担保にお金を借りる方法は?不動産担保ローンのメリット・デメリットを紹介

家を担保にお金を借りる方法は?

お金を借りたい人の中には、そんな疑問をお持ちの方も多いかもしれません。

家を担保にお金を借りる方法は以下の4つです。

  • 不動産担保ローン
  • 住宅ローン
  • リバースモーゲージ
  • 不動産担保型生活資金

本記事では家を担保にお金を借りる方法やメリット・デメリットなどについて詳しく紹介します。

家を担保にお金を借りることを検討している方は参考にしてみてください。

ハウスマッチのバナー画像
目次

家を担保にするとは?

「家を担保にする」とは、自宅の不動産を保証として金融機関から資金を借り入れることです。

まず専門の査定士が物件の価値を評価し、一般的には不動産評価額の70~80%が借り入れ可能な金額として設定されます。

その後、担保とする不動産に抵当権が設定され、借り手が返済を怠った場合に金融機関が不動産を差し押さえる権利を持ちます。

これにより、金融機関はリスクを軽減し、借り手は低金利で高額な融資を受けることが可能です。

資金の使途は住宅購入、リフォーム、教育資金、事業資金など多岐にわたります。

しかし、返済が滞ると自宅を失うリスクがあるため、借り入れ前に十分な計画とリスク評価が必要です。

家を担保にすることで得られる資金は大きな魅力ですが、その背後にある仕組みと責任も理解しておきましょう。

家を担保にお金を借りる方法

家を担保にお金を借りる方法については、以下の4つが挙げられます。

家を担保にお金を借りる方法4つ
  • 不動産担保ローン
  • 住宅ローン
  • リバースモーゲージ
  • 不動産担保型生活資金

それぞれの方法で詳細の内容が異なります。

人によっては適していない方法もあるため、よく確認した上で利用することをおすすめです。

失敗しないためにも、是非参考にしてみてください。

不動産担保ローン

「不動産担保ローン」とは、土地や建物といった不動産を担保にして借りるローンのことです。

不動産担保ローンは、信用力に加えて担保にした不動産の価値を総合的に判断して審査を行うので、一般的な無担保のローンと比較すると無担保ではまかなえない金額でも低金利で借入することができます。

また、資金の用途についても問われることがないため、さまざまな目的に利用できることもメリットです。

無担保よりも有利な条件で借りることも可能なので、担保にできる不動産を所有しているなら、不動産担保ローンを検討しても良いでしょう。

住宅ローン

住宅ローンとは、住宅購入時に、購入した家を担保にして金融機関から融資を受ける方法です。

借入額は購入価格の一部または全額で、返済は通常、月々の分割払いで行います。

住宅ローンは金利が比較的低く、固定金利や変動金利から選択することが可能です。

さらに、長期間の返済計画が立てられるため、月々の負担が軽減されます。

融資を受けるためには、安定した収入や信用が求められるため、事前に自分の経済状況を確認することが重要です。

適切な計画を立てることで、無理のない返済が可能となり、安心して家を購入できます。

不動産担保ローンと住宅ローンの違い

不動産担保ローンと住宅ローンの一番の違いは使用用途が決まっているか決まっていないかという点です。

住宅ローンは、目的別ローンの一種なので、借入の用途が「住宅・土地購入費、建設費、改修費、リフォーム代、外壁、外構、エクステリア、ガレージ」などといった住宅に関する費用に使うことを目的としています。

一方、不動産担保ローンで借入したお金の用途は特に決まっていないため、何に使っても使用目的を問われることがありません。

ローンの種類用途
不動産担保ローン何に使うかは自由
住宅ローン住宅に関する費用に使う

リバースモーゲージ

リバースモーゲージは、主に老後の生活資金などに使われることが多い、家を担保とする金融商品です。

借入の用途はほとんど定められておらず、「逆抵当融資」とも言われています。

金利の変動や地価の変動、長生きのリスクといった不確定要素はあるものの、借入人が死亡した場合、担保となっていた不動産を処分することで、借入金を返済できる仕組みとなっており、借入人が死亡した時に残された家族に借金が残ることはありません。

生存中は現在の家に住み続けることができるので、家を残す必要のない高齢者から人気の商品でもあります。

不動産担保型生活資金

不動産担保型生活資金とは、生活福祉資金貸付制度の一つで、家や土地を担保にお金を借りることができます。

不動産担保型生活資金の大まかな特徴を以下にまとめました。

メリット金利が低い
公的制度で不安が少ない
デメリット審査時間が長い
提出に必要な書類が多い

不動産担保型生活資金は金利が低く、公的制度という点でも不安が少ないのが大きな魅力だといえるでしょう。

ただし、審査時間が長かったり、提出する書類が多かったりといった難点がありますが、公的制度を利用してお金を借りたいという人にとってはおすすめの方法です。

家を担保にお金を借りるメリット

家を担保にお金を借りるメリットは、主に以下の4つが挙げられます。

家を担保にお金を借りるメリット4つ
  • 低金利で融資が可能
  • 長期返済計画が立てられる
  • 保証人が不要
  • 高齢者でも利用可能

それぞれのメリットについて紹介します。

低金利で融資が可能

不動産担保ローンは「不動産」という担保があることで、貸す側にとって「貸付金を回収できないリスク」が軽減されるので、借りる側としてもお金を借入しやすいのが特徴です。

また、金利も低く設定されているので、毎月の返済額も抑えることができます。

例として一般的な銀行のカードローンと比較すると、カードローンの最高金利は18%程度なのに対し、不動産担保ローンでは高くても10%程度です。

不動産担保ローンでは他のローンよりも低金利で借りられる点が大きなメリットと言えるでしょう。

不動産担保ローン10%程度
一般的な銀行のカードローン18%程度

長期返済計画が立てられる

家を担保にお金を借りる不動産担保と一般的な無担保ローンを比較すると、不動産担保ローンの方が長期の返済計画が立てられるというメリットがあります。

例えば、一般的な無担保ローンの借入期間は最長5〜10年程度ですが、不動産担保ローンでは最長30年間の返済計画が立てられます。

もし同じ金額を借入したとしても、返済期間が長ければ、その分毎月の返済額に対する負担を軽減できるので、余裕を持って返済できます。

ローンの種類借入金の長さ
不動産担保ローン最長30年間
一般的な無担保ローン最長5〜10年程度

保証人が不要

低金利でお金を借りると、保証人が求められるケースが多いものですが、不動産担保ローンの場合は連帯保証人を不要とする商品が多いのも特徴の一つです。

そのため、保証人なしでお金を借りられる可能性が高いです。

ただし、本人名義の不動産で借入をする場合は保証人不要ですが、家族や他人名義の不動産を担保に入れる場合は、物件保有者本人が連帯保証人になる必要があります。

高齢者でも利用可能

不動産担保ローンでは、担保にできる家や土地などの不動産さえあれば高齢者であっても利用できます。

高齢者はお金が必要になっても働くことができない場合も多いため、所有している不動産物件を担保にお金を借りられる不動産担保ローンは関心が高いです。

老後2,000万円問題や、年金支給年齢の引き上げや物価上昇など、さまざまな理由から生活費に困り、お金を借りる高齢者は意外と多い傾向にあります。

ハウスマッチのバナー画像

家を担保にお金を借りるデメリット

家を担保としてお金を借りるデメリットは、主に以下の3つが挙げられます。

家を担保としてお金を借りるデメリット3つ
  • 手数料が高い
  • 融資に時間がかかる
  • 家が売却されてしまう可能性がある

それぞれのデメリットについて解説します。

家を担保としてお金を借りることはメリットだけではないということをしっかりと理解した上で、利用することを検討しましょう。

手数料が高い

家を担保にお金を借りる場合、費用が手数料としてかかってしまうというデメリットがあります。

主に、担保物件の調査にかかる費用、また抵当権の設定にかかる費用などが手数料として請求されてしまいます。

そのため、借入用途に必要とする金額が少額なのであれば、金利が高くても無担保ローンを利用した方がトータルコストが軽減されることもあるので、状況に応じて慎重に検討しましょう。

抵当権の設定や契約書に貼付する印紙代にほとんど差がありませんが、調査費用や事務手数料といった名目でかかる費用もありますので、注意してください。こちらの手数料は事業者によって異なります。

事前にどんな費用がどのくらいかかるのかを確認してから、実際に取引先を決定することをおすすめします。

融資に時間がかかる

家を担保にお金を借りる場合、融資まで時間がかかってしまいます。

無担保ローンの審査は収入や職業、信用情報などの人的な審査だけですが、不動産を担保とする場合は先述のとおり担保物件の調査(審査=評価)も必要になります。

融資にかかる時間は取引先が銀行系か消費者金融系かによっても異なります。

銀行の不動産担保ローンの場合は1週間程度の時間がかかりますが、消費者金融の不動産担保ローンであれば3営業日程度で融資してくれるところもあるので、すぐに必要な場合は審査の早い業者を選ぶようにしましょう。

ローンの種類融資までの期間
銀行の不動産担保ローン1週間程度
消費者金融の不動産担保ローン3営業日程度

家が売却されてしまう可能性がある

家を担保にお金を借りる場合、返済が滞ると担保となっている不動産は差し押さえられ、競売に掛けられる可能性があります。

最悪の場合、自宅がなくなってしまう可能性があるといえます。

返済困難に陥らないためにも、事前にしっかりと返済計画を立てておくことが重要です。

競売にかけられる前であれば、任意売却をするという選択肢もあります。

万が一、返済に困るようなことがあった場合は、無断で滞納するのではなく、借主にまずは相談してみるのが良いでしょう。

家を担保にお金を借りる前に確認するべき5つのポイント

家を担保にお金を借りる前に確認するべき5つのポイントは、以下の通りです。

家を担保にお金を借りる前に確認するべき5つのポイント
  • 申込前に審査基準を確認しておく
  • 必要書類に不備がないか確認する
  • 審査がしっかりしている会社を選ぶ
  • 口コミが高評価の会社を選ぶ
  • 有利な条件の不動産ローンを選ぶ

それぞれのポイントについて、詳しく解説していきます。

申込前に審査基準を確認しておく

家を担保にお金を借りる際、申込前に審査基準を確認しておくことが大切です。

申込者本人と不動産では審査基準が異なります。

申込者本人に関する項目は以下のとおりです。

申込者本人の審査基準
  • 安定した収入があるか
  • 完済時の年齢は何歳か
  • 現在他社からの借入があるか、過去の返済履歴

申込者本人に関する項目では、上記のような項目が確認されます。

勤務先での勤続期間が長く、正社員で毎月安定した収入があることが確認できた場合、審査に通過しやすくなります。

反対に、勤続年数が短く、安定性が低いアルバイト・パート、派遣社員などは審査に通りにくい傾向があります。

不動産に関する項目は以下のとおりです。

不動産の審査基準
  • 土地の価値
  • 物件の価値

不動産に関する項目では、土地と物件の価値をそれぞれ確認します。

家や土地の資産価値が高ければ、貸し手側も貸し倒れになるリスクが少なくなることが分かるので、審査が有利に進む可能性が高いです。

住宅ローンなどが残っている物件を担保にする場合は、審査に通りにくくなってしまうことがあるので、注意しましょう。

必要書類に不備がないか確認する

家を担保にお金を借りる際、必要書類に不備がないか確認するようにしましょう。

不動産担保ローンの手続きにあたっては、いくつかの書類の提出が必要になります。

例として、不動産担保ローンの申し込みでは以下のような必要書類の提出が求められます。

不動産担保ローンの申込に必要な書類
  • ローン借入申込書兼同意書
  • 個人情報の取扱いについての同意書
  • 現在お借り入れのローンの資料
  • 源泉徴収票 (直近2年分)・住民税課税証明書 (直近1年分)※給与所得者の方
  • 運転免許証もしくは個人番号カード
  • 健康保険証
  • 住民票 (世帯全員)

審査がしっかりしている会社を選ぶ

家を担保にお金を借りるうえで、審査がしっかりしている会社を選ぶことが大切です。

特に不動産担保ローンは、物件の価格査定を行い融資限度額を決定するため、適正な価格で査定してくれる会社を選ぶ必要があります。

審査が適正でないと、その後のローンの結果に影響が出たり、金利が高くなるケースもありますので、いくつか相見積もりなどを行うことも重要です。

口コミが高評価の会社を選ぶ

不動産担保ローンを選ぶ際には、不安材料が少ない会社なのか判断する基準の一つとして口コミでの評価をチェックするのも有効です。

実際に利用した人の声が見れるので、参考材料として活用できるでしょう。

注意点として、口コミは信憑性が低いものも含まれている可能性があるので、あくまで参考程度にとどめておくことをおすすめします。

有利な条件の不動産ローンを選ぶ

家を担保にお金を借りる際には、有利な条件の不動産ローンを選ぶことが重要です。

まず、金利の比較が大切です。固定金利と変動金利のどちらが自分のライフプランに合っているかを検討しましょう。

次に、返済期間や毎月の返済額を考慮することで、無理のない返済計画を立てることができます。

また、金融機関ごとに異なる手数料や諸費用も確認が必要です。

これにより、総返済額を抑えることが可能です。

さらに、繰り上げ返済の条件や違約金の有無などもチェックしましょう。こ

れらの要素を総合的に比較検討し、自分に最も適したローンを選ぶことで、安心して借り入れができます。

家を担保にお金を借りる流れを2つの方法別に紹介!

家を担保にお金を借りる流れについては、以下の3種類があります。

家を担保にお金を借りる3種類の流れ
  • 不動産担保ローンを申し込む時の流れ
  • リバースモーゲージローンを申し込む時の流れ

それぞれの流れについて紹介します。

不動産担保ローンを申し込む時の流れ

不動産担保ローンを申し込む時の流れは、以下の通りです。

  1. 金融機関を選ぶ
  2. 申込・必要書類を提出
  3. 審査
  4. 契約手続き完了

まず、家を担保にお金を借りる時は、不動産担保ローンの取り扱いがある金融機関を探すことから始まります。

不動産担保ローンを取り扱っている金融機関は大手銀行や地方銀行だけでなく、ネット銀行などでも取り扱いがあるので幅広く調べてみましょう。

利用する金融機関が決まったら、窓口やネットで申し込みの手続きを進めましょう。

申込手続きが完了したら、次にローン審査(担保物件の調査)が行われます。具体的には、物件の審査では申込者本人に関する項目と不動産に関する項目がチェックされます。

無事に審査に通過し、契約手続きを終えることで、融資を受けることができます。

契約する時は「実印」と「印鑑登録証明書」が必要になるので、借入の手続きを円滑に進めるためには早めに準備しておくことが必要です。

リバースモーゲージローンを申し込む時の流れ

リバースモーゲージローンを申し込む時の流れは、以下の通りです。

  1. 申込・必要書類を提出
  2. 事前審査
  3. 本申込・申込書類を提出
  4. 本審査
  5. 契約手続き完了

リバースモーゲージローンを取り扱っている金融機関に、事前審査を申し込みます。

後の審査では担保不動産の条件などが問われるため、自宅が対象外となっていないか確認しておきましょう。

事前審査に通過後本申込を行い、本審査が行われます。この時、担保不動産の現地調査が実施されます。

その後会社に提出した振込依頼書に従って、指定の口座に融資金が入金されます。
指定口座が解約済等で入金できない場合は、借入できないため注意しましょう。

本審査に通れば、契約完了です。抵当権の登記を行い、融資が実行されます。

行われるので、リースバックの契約を進める場合はあらかじめ手順を把握しておくことが大切です。

家を担保にお金を借りるために自分に合った方法を選ぶ

家を担保にお金を借りる方法について紹介してきましたが、大切なのは自分に合った方法を選ぶことです。

返済できなくなると土地や家を失うリスクがあるため、不動産担保ローンを利用する際は、収入と支出のバランスを考えた返済計画を立てておくことがとても重要です。

自分の土地や家を担保にするのが不安であったり、不動産担保ローンの手続きが複雑でよくわからず心配だったりする場合は、申込む前に相談してみましょう。

ハウスマッチのバナー画像
目次