個人向けの不動産担保ローンは即日融資可能?仕組みや審査条件を解説

「不動産担保ローンは即日融資が可能なの?」
「不動産担保ローンの審査基準が知りたい」

結論からいうと、不動産担保ローンで即日融資可能な金融機関はあります。

しかし融資実行スピードが速い分、デメリットや気をつけなければいけないポイントがあるので注意が必要です。

この記事では、「個人向け不動産担保ローンの仕組み」や「審査条件」を解説します。
即日融資を可能にするためには、どのようなことに気をつけなければいけないのかをまとめました。

不動産担保ローンの審査基準を知ったうえで、利用するべきか検討しましょう。

ローン審査が不要なリースバックの需要も増えていますので、この機会に所有している不動産を無料で一括査定してみましょう。

目次

個人向けの不動産担保ローンとは

個人向けの不動産担保ローンとは、土地や建物などの不動産を担保に入れて、資金を借り入れる方法です。

申し込みから最短即日のスピード融資が可能な金融機関もあります。
不動産を担保に入れるため最大50億円までの大型融資が可能になるのです。

担保とは返済不能になった場合に備えて、資金の貸し手側の損失を保証することです。
不動産担保ローンの場合、返済不能になると担保として提供していた不動産を失ってしまうことになります。

無理のない返済計画を立て、契約することが重要になるでしょう。
それでは不動産担保ローンの仕組みについて、くわしく解説していきます。

不動産担保ローンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も御覧ください。

不動産担保ローンの仕組み

不動産担保ローンは不動産を担保に入れて資金を借りるため、事前の審査や審査基準が設定されています。

不動産担保ローンを利用する流れは以下のとおりです。

仮審査の申し込み・相談各種不動産担保ローンの事業者の公式サイトから仮申し込みをおこなうローン事業者が本人情報や融資希望額、担保にする不動産情報をもとに審査をおこなう
本審査の申し込みローン事業者が指定する申し込み書類に記入必要書類を提出(このときまでに手元に揃えておくとスムーズにすすむ)
契約手続き契約書類の提出
融資実行融資の実行と抵当権の登記
月々の返済開始融資実行後に月々の返済がはじまる

必要書類の種類も多く、即日融資は準備が非常に大変です。
記入漏れや記入ミスがあると、融資実行までの時間が遅れてしまうので、細心の注意を払い準備しましょう。

取扱い金融機関

不動産担保ローンを取り扱っている金融機関は「銀行・ろうきん」と「ノンバンク」といった、2つにわかれます。

それぞれの特徴を以下にまとめました。

銀行(メガバンク・地方銀行・ネット銀行)ろうきん審査のハードルが高く、時間がかかる資金使途を限定されている場合がある金利が低い傾向がある借り手は返済の負担が低いまとまった額の借り入れができる
ノンバンク(消費者金融・信販会社・クレジットカード会社)融資実行までがはやい銀行よりも審査にとおりやすい金利が高い傾向がある借り手は返済の負担が高い

これらの金融機関は、不動産を担保として融資をおこなうため、不動産担保ローンの提供に関する専門知識やリスクに対する管理体制を整えています。

不動産の種類や用途、ローンの条件により取扱い可能な金融機関が異なる場合もあるので、注意しましょう。

融資条件・審査基準

不動産担保ローンの融資を実行するためには、金融機関からの審査にとおる必要があります。

融資審査は「借り手の信用力」と「担保に入れる不動産の価値」により、融資可否や融資額を決めるのです。

また、不動産担保ローンは土地や建物などの固定資産を担保に入れる分、金融機関の審査基準があまいといわれています。

審査基準としては、以下の3点が重視されます。

不動産ローンの審査基準
  • 事業の安定性
  • ほかの金融機関からの借入れ有無や融資額
  • 担保にする不動産の価値

ローンを返済できる能力があるかは、融資実行の大きな焦点になります。

しかし不動産を担保に入れることで、事業をはじめてまもない方や、赤字経営でも融資審査をとおる可能性が高い傾向にあります。

一般的な借入れ状況であれば審査には影響しませんが、借入れ先数や融資額が大きいと、返済不能と判断されるリスクが高いので注意が必要です。

無担保ローンの場合、融資限度額は最高でも1,000万円、最初のうちは数10万円しか借りられないことがよくあります。

一方で、不動産担保ローンであれば融資限度額は不動産の価値によって決まるため、最高で億単位のお金を借りることが可能です。

審査通過は必須になりますが、不動産という大きな資産を担保に入れるため金利が低く、融資の条件としては悪くないといえるでしょう。

不動産担保ローンの審査が不安な方はこちらの記事もご覧ください。

不動産担保ローンの即日融資は難しい

結論からいうと、不動産担保ローンの即日融資は難しいです。
なぜなら「担保とする不動産を評価する時間」が不可欠で、調査範囲が広いからです。

即日融資に対応している会社もありますが、申し込み時間や担保に入れる不動産の内容、状況によって審査に日数がかかってしまうこともあります。

不動産担保ローンの即日融資が難しい理由は以下の3つです。

不動産担保ローンの即日融資が難しい理由
  • 不動産の評価のために現地調査が必要
  • 不動産の権利関係が複雑
  • スケジュール調整が困難

それでは一つひとつみていきましょう。

不動産の評価のために現地調査が必要

不動産の評価のための現地調査、これこそ審査が遅い最大の理由です。

不動産は一軒一軒違う特徴をもつ資産であるがゆえに、融資の申し込み後は必ず担当者が現地にて担保不動産の評価額を調査します。

調査項目は多岐にわたり、金融機関ごとに内容も異なります。

以下は調査項目の一例です。

調査項目例
  • 土地や建物の大きさ
  • 築年数
  • 接道関係
  • 土地の境界線
  • 建材の種類
  • 隣地との紛争
  • 税金面

不動産の評価額を決めるためにこれだけの調査が必要になるので、即日対応が難しいといわれているのです。

不動産の権利関係が複雑

不動産の権利関係が複雑な場合は、即日融資に影響を与えます。

権利関係が複雑というのは、不動産名義が共有になっていたり、借地や底地の権利が設定されていたりする場合です。

底地権とは、建物を建設するための土地の使用権のことで、借地権とは土地の所有者がほかの人に土地の使用権を貸し出す権利のことです。

誰がどの権利をもっているのか不明確な場合は、利害関係者との紛争が発生するリスクもあります。

その場合、融資を遠慮する金融機関もでてくるので、事前相談の段階で複数の金融機関への相談をおすすめします。

スケジュール調整が困難

不動産の評価のための現地調査には、専門知識を有する人が現地に赴く必要があります。
タイミングによっては担当者のスケジュールが空いておらず、すぐに調査を行えない場合もあるでしょう。

そのため、申し込みは可能な限りはやく済ませることが大切です。

即日融資が可能な不動産担保ローン3選

即日融資が可能な不動産担保ローン3選をご紹介します。

即日融資可能な不動産担保ローン
  • 日宝
  • トラストホールディングス
  • 三鷹産業

一つひとつみていきましょう。

①日宝

不動産担保ローンで43年の信頼と実績がある金融会社です。
日宝の特徴は以下です。

融資金額50万〜5億円
金利(年)4.0%〜9.9%
返済期間1か月〜30年
資金使途自由
融資までの期間当日から1週間以内での融資が可能
参考:日宝公式ホームページ

法人・個人問わず利用可能な不動産担保ローンで、日本全国どこにお住まいの方でも申し込み可能です。

②トラストホールディングス

基本的には申し込みから3営業日以内の融資となっておりますが、条件が合えば1日で融資を実現した実績があります。

即日融資が必要な方は、午前中に申し込みが必須となっており、審査に問題がなければ当日の午後には入金されるでしょう。

融資金額100万〜10億円
金利(年)3.45%〜7.45%
返済期間1か月〜30年
資金使途自由
融資までの期間最短即日での融資が可能
参考:トラストホールディングス公式ホームページ

借地権、底地権、共有持分、第二・第三抵当でも相談可能なので、不動産の権利関係が複雑な場合も安心して相談できます。

③三鷹産業

三鷹産業は申し込みから最短24時間以内に利用可能です。

しかし、利用可能地域が以下の地域と限定されているため注意をしましょう。

  • 大阪府
  • 京都府
  • 兵庫県
  • 奈良県
  • 和歌山県
  • 滋賀県
  • 三重県
  • 愛知県
  • 岡山県
融資金額50万〜1億円
金利(年)5.0%〜15.0%
返済期間10年以内
資金使途自由
融資までの期間最短即日での融資が可能
参考:三鷹産業公式ホームページ

契約時は調査手数料、事務手数料、解約手数料などが一切不要なので、お得感を得ながら利用できます。

即日融資にはデメリットもある

即日融資にはデメリットもあります。
即日融資のデメリットは以下の3点です。

即日融資のデメリット
  • 希望融資不可の場合がある
  • 返済負担が大きい場合がある
  • 審査の簡略化によるリスクがある

住宅ローンなど別の借入れが残っていた場合、担保に入れる不動産の評価額よりも借入れ残高が大きいと、不動産担保ローンの利用を断られる場合があります。

また、即日融資はゆっくりと比較検討する余地がない状況のため、不動産の評価額も金利の面でも不利な条件を突きつけられることがあるでしょう。

審査がはやいことは、審査側による短時間での評価が求められるため、貸し倒れのリスクを避けるためにも担保に入れる不動産の価値を低めに見積もることがあります。

これらのデメリットを理解したうえで、不動産担保ローンの即日融資を利用するか検討しましょう。

不動産融資をはやく受けるポイント

不動産担保ローンは無担保ローンに比べ、不動産の調査が増える分、融資実行までに時間がかかります。

しかし、不動産を担保に入れ、しっかりと調査したうえで実行されるローンは金利が低く、借入れ限度が大きいメリットがあります。

不動産融資をはやく受けるポイントは以下の3つです。

不動産融資をはやく受けるポイント
  • 必要な書類を揃えておく
  • 不動産の価値を把握しておく
  • 融資を受ける会社の対応エリアを調べておく

一つひとつみていきましょう。

必要な書類を揃えておく

不動産担保ローンで申し込むことが決まったら、事前に担当者に確認して必要書類を揃えておきましょう。

審査に必要な書類は申し込み者ごとに異なり、揃えるために法務局や役所に足を運ぶ必要があります。
1日で準備するのは大変なため、はやめに確認することをおすすめします。

準備する書類は以下です。

個人(会社員・公務員)身分証明書収入証明書印鑑証明書返済予定表(住宅ローンおよび不動産担保にて借入れのある方)
個人事業主身分証明書収入証明書返済予定表
法人法人登記簿謄本定款決算申し込み書法人の印鑑証明書代表者の身分証明書代表者の印鑑証明書返済予定表(住宅ローンおよび不動産担保にて借入れのある方)

必要書類の入手先を一覧にしましたので参考にしてください。

書類の名称入手先
土地・建物登記簿謄本法務局
公図法務局
地積測量図法務局
建物図面法務局
固定資産税評価証明書役所
参考:日宝公式ホームページ

提出書類の不備も金融機関への印象に関わります。
円滑な手続きと良好な関係を保つため、慎重に確認しながら準備をしましょう。

不動産の価値を把握しておく

融資をはやく受けるためには事前に不動産の価値を把握しておくことが重要です。

不動産担保ローンは担保となる不動産の価値が要です。
担保の価値が借入れ金額を満たさない場合、融資金額が減額される場合もあります。

一般的な土地の相場は路線価の1.2倍程度です。
一方、担保評価額は「相場の半分程度」になるのが一般的です。

これを式で表すと以下になります。

担保評価額の計算式例

路線価:100万円/1㎡の場合
①一般的な相場:路線価×面積×1.2倍=1億2,000万円

②担保評価額 :1億2,000万円(相場)×50%=6,000万円

建物は時間とともに経年劣化して価値が下がる傾向にあります。
建物の年数や状態は担保価値の評価に直結すると覚えておきましょう。

また、建築基準法で定める道路に接していない建物は、再建築不可物件と見なされ担保として評価されないので注意が必要です。

不動産の価値を事前に確認し、融資額に影響すると理解しておきましょう。

融資を受ける会社の対応エリアを調べておく

融資を受ける会社の対応エリアを調べておきましょう。

金融機関が取り扱うエリアに不動産があるかどうかは重要なポイントです。
対応エリア外の場合、その不動産を担保として利用できません。

全国対応しているのか、離島も可能なのかなど、自身の居住地が対応エリアに含まれているかどうかを確認しましょう。

エリアによっては、融資実行までに期間が必要になる場合もあります。
金融機関ごとに対象エリアが異なるため、公式Webサイトまたは店舗で確認しましょう。

融資審査が心配ならリースバックを利用する

メリットも大きい不動産担保ローンですが、活用に向いていない場合もあります。
融資審査が心配な方には、リースバックの利用がおすすめです。

リースバックは「不動産売買と賃貸借契約が一体となったサービス」で、不動産を活用して資金調達をする点は同じです。

ですが、それぞれ特徴や仕組みが異なるので、表にまとめました。

リースバック不動産担保ローン
サービスの内容不動産売買と賃貸借契約が一体となったサービス不動産を担保に資金を借りられるサービス
売却後の所有権不動産会社所有権変わらず
資金使途原則自由原則自由
融資審査審査なし審査あり※年齢・所得の制限あり
修繕費用不動産会社が負担自己負担
売却後に住み続けられるか賃貸借契約の種類により満了になると退去の心配あり返済を滞納しない限り住み続けられる
リフォーム所有権が不動産会社のため、リフォーム不可所有権はそのままのため、リフォーム可
不動産評価額の変動リスク所有権が不動産会社のため、影響なしあり
金利上昇のリスク契約期間中の家賃が固定のため、影響なしあり

リースバックの売却価格と不動産担保ローンの融資限度額は同程度になりやすいです。

自宅にそのまま住み続けられ、同程度の融資額を期待できるのであれば、融資がなく金利・評価額変動リスクがないリースバックの方が優れているといえるでしょう。

どちらが適しているかは個々の状況や目的、リスク許容度などによって異なります。
自身のニーズにもっとも適した選択肢をみきわめましょう。

査定は無料なので気軽にこちらからチェックしてみてください。

まとめ|不動産担保ローンは審査があるため融資に時間がかかりやすい

この記事では、個人向け不動産担保ローンの仕組みや審査条件を解説しました。

不動産担保ローンの即日融資を希望するのは不可能ではありませんが、金融機関が限られ非常にハードルが高いです。

不動産融資をはやく受けるポイントは以下の3つです。

融資をはやく受けるポイント
  • 必要な書類を揃えておく
  • 不動産の価値を把握しておく
  • 融資を受ける会社の対応エリアを調べておく

また、申し込んだとしても必ずしも当日中に資金が確保できるとは限りません。

担保となる不動産の評価が低めに設定されたり、金利が高くなったりするリスクを知ったうえで検討しましょう。

融資審査が心配であれば、融資審査のないリースバックをおすすめします。
同程度の資金調達が可能で、自宅に住み続けられるという同じ条件を融資審査不要で受けられるのは大きな魅力です。

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